NEWエリスを作るぞ!!の巻 
   
2022年はエディーの活動開始15周年!!  
 「エディーをNEWにするならエリスも作っちゃおう!」 と思い立ち造型開始を決意!!  
   
 まずはサクッと大まかにデザインを。

 エディーと同様、現行のエリスのイメージを引き継いでいながらも
 「お!新しくなったね!」と思えるデザインを狙ってみました。

 衣装を新調するに当たってまず悩んだのは髪でした。
 現行エリスのトレードマークとも言える髪の毛ですが。
 ウイッグを使っているため手入れが大変だったのです。
 スーツアクターがショーの本番前に少なからずウイッグの手入れに
 時間を取られることに加えて傷みが早いため頻繁に買い替えなければ
 ダメでした。

 なので!
 今回はブルーの髪のイメージを残しながらもショートヘアーの
 デザインに変更し、髪の毛も造形することに決めました。

 スカートも前開きタイプから3段フレアタイプにして
 ベルトのバックルもエディーと同じデザインとしてパートナー感を
 強調しました。


 さぁ、今回も素人造型の始まり始まり~っ!
 
   まずはマスクを作る
 
 ①粘土でマスク原型を作ります。
  アルティメットクロスやツルギを作った時のベースマスクが
 まだ使えそうだったので、それに粘土造形して時短。
 粘土原型の完成です。
 ②次に石膏で型を取る準備をします。
  マスクのデザイン上、逆凹凸があったりするので
  センターに分割ラインを入れます。
  分割することで石膏が固まった後にスムーズに
  粘土原型を抜く事ができます。
   
   
 ③次に石膏でマスク原型を覆って型取りします。  ④石膏が乾いたら粘土原型を取り出します。
  分割した石膏型をくっつけたらFRPを塗る準備をします。
  FRP溶剤とタルク、硬化剤、それにガラスクロスを用意。
   
 
⑤FRPを貼る面に剥離剤を塗布。
  床ワックスを塗り塗り~っ 
  この作業を怠るとFRPを剝がす時に、くっついてしまって
  うまく石膏型とFRPが分離できないのです。
⑥石膏型にFRP樹脂を3層くらい重ね塗りします。
  溶剤にタルク、それに硬化剤を調合します。
  硬化が始まると熱が発生します。
  硬化剤の入れすぎにはくれぐれもご注意を。
  3~5分位で硬化が始まります。
  かなりキツイ匂いがあるので屋外作業がオススメです。 
   
   
⑦さらにガラスクロスを貼って強度を確保。
 貼りやすい大きさ3~4㎝位の大きさに細かく切って
 FRP樹脂を上塗りしながら貼っていきます。  
⑧石膏型からFRPを抜いた状態です。 
  型から抜いたFRPは表面に少し粘り気があって
  ザラザラした状態です。 
   
   
⑨目と口の位置を決めてくり抜きます。 ⑩額のオーナメントの部分もくり抜いたら、あとはひたすら
  研きます。凹凸やFRPの巣などはパテで成形して
  さらに研くとツルツルになります。自分の場合は
  120番→400番のペーパーで研きあげました。
   
⑪額のシンボルにはクリアパーツを使います。 
  選んだのはレジン。
  溶剤を配合するタイプのクリアーエポキシレジンです。
⑫レジンの型取りには「おゆプラ」を使いました。
  お湯に漬けると柔らかくなるので取りたい型に
  押し付けます。冷えると固まるので型として使えます。
  100円ショップ等で売ってます^^
   
   
 ⑬エポキシレジンはFRP以上に硬化剤の配合が重要。
  A液とB液の比率はキッチリ3:1に計量します。
  比率がずれると固まらなかったりするので要注意。
  それにクリアカラーを垂らして色付けします。
⑭常温放置で約8~10時間位で硬化します。
  型から取り出すとこんな感じです。
  くすんでいるのでバリなどを取って研きをかけます。
  レジンは800番→1000番→コンパウンドで研きあげました。
   
   
 ⑮マスクの分割ラインを決めます。
  分割ラインが決まったらラインに沿って切断します。
 ⑯分割できたら次はパッチン金具を取り付けます。
   
   
 ⑰連結部分は蝶番で固定します。  ⑱マスク塗装の下準備。サフ(下地)を塗装します。
   
   
 ⑲いよいよマスクの塗装段階。
  マスキングしながら各色を塗り分けていきます。
⑳仕上げに額にオーナメントを取り付けて
  クリア塗装を重ね塗りして光沢を出します。
   
   
㉑目を入れて、内部に固定用のスポンジを貼ってマスクの完成です~っ!
   
   次に胸甲冑(アーマー)を作る
   
 ①まずはアーマーのベースから。
  型紙に沿って5mm厚のソフトボードを切り出します。
 ②切り出したソフトボードをGボンドで切り口を接着。
  平面が立体的に変化していきます^^
   
   
 ③続いて甲冑のパーツを作っていきます。  ④胸の部分のパーツもこんな感じになりました^^
   
   
 ⑤次にソフトボードにエナメル合皮を貼り付けていきます。
  伸縮性のある2WAY生地は縦横に伸びるので
  貼り付け作業は楽なのですが、地面や衣装とすれると
  表皮が傷ついて傷みやすいのでアクションを伴う衣装に
  向いていないと思います。
  コスプレ衣装だとそれで良いのでしょうけどね。
 ⑥ラリッサは表面のエナメル生地が強く、多少擦れても
  表皮がはげたりしないので、自分の場合はラリッサを
  使います。
  ただ、ラリッサは生地そのままでは伸縮性がありません。
  裏面のガーゼ状の生地を剥いでやることで伸縮性が
  生まれます。
   
   
 ⑦さらに裏面をペーパーがけして糸くずを取り除きます。
  これで貼り付けたときの仕上げ面が綺麗になります。
  そして貼り付けに使う接着剤は、「G-10」ボンドを
  使います。「G-17」ボンドに比べてダマになりにくく
  表面が綺麗に仕上がります。
 ⑧そしてラリッサの貼り付け作業。
  この程度の曲面ならヒートガンを使わずに貼れちゃい
  ます。
   
   
 ⑨前後の甲冑をくっつけてパーツを付けていきます。  ⑩胸のパーツを取り付けるとそれらしくなってきました^^
   
   
 ⑪続いてエリスのエディーコア。
  マスクの額のシンボルに使ったエポキシレジンで
  マスクの時と同じ行程でこんな感じに作りました。
 ⑫裏からミラーフィルムを貼って、枠をシルバーで塗装
  すれば出来上がり。  
   
   
⑬ 肩アーマーを作って装着して、エディーコアをくっつければ胸甲冑(アーマー)の完成で~す^^。
   背中の徳島の県鳥「白鷺(しらさぎ)」を模した羽のパーツも旧エリス甲冑はラリッサを貼り付けただけだったものを
   今回は立体化。
   デザインもエディーと同じにしてここでもパートナー感を出してみました。
   
   ベルトを作る
   
 ①まずはソフトボードを切り出して、それにラリッサを
  貼り付けます。
 ②プラスチックバックルを50mm幅の平ゴムで連結します。
  平ゴムを使う事で伸縮可能で異なるウエストサイズに
  対応可能となります^^
   
   
 ③エディーの時に作っておいたベルトのバックル。
  今回はエディーとお揃いのデザインです。
 ④バックルを取り付けて、ベルトが完成~っ!
   
  手首アーマーを作る 
   
 ①まずは型紙を作ってソフトボードやラリッサを
  切り出します。ソフトボードは5ミリ厚を使用。
  手首側が細く、ヒジ側が太いので扇形になるのが
  ミソです。
 ②ラリッサを貼った後にヒートガンで熱して固定します。
  冷えると形がつくので筒状の形をつけます。
  熱し過ぎるとラリッサが溶けてしまうので注意です。
   
 ③装着時のつなぎ目は、マジックテープで固定しています。
  あとは各部のパーツを作ってくっつけます。
 ④これで、手首アーマーの完成です^^
   
グローブを作る 
   
 ①ベースにするグローブを用意します。
  今回はコスプレ用の合皮グローブを購入しました。
 ②それに、手の甲のアーマーを取り付けて
  グローブの完成です。
   
   すねアーマーを作る
   
 ①まずは型紙を作ってソフトボードを切り出します。
  ソフトボードは5ミリ厚を使用。
  ふくらはぎの部分は切り込みを入れて造形します。
 ②プラ板にラリッサを貼ってパーツを貼る基礎を作ります。
  ヒートガンで熱して曲面にします。
   
   
 ③各部のパーツを作って基礎に取付ます。  ④すねアーマーのベースとパーツを合体すれば
  すねアーマーの完成です
   
 
これですべてのパーツができました。NEWエリスのスーツ完成です^^